病気を予防するための
治療
予防歯科では、虫歯や歯周病になってから治療するのではなく、それらの病気を予防するための治療を行います。
病気になってから治療をしたとしても、失ってしまった歯や歯ぐきは元には戻りません。
だからこそ、しっかり予防していくことが大切なのです。
PMTC
PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、訳すと「専門家による機械を使った歯の清掃」という意味になります。様々な専用機器を使用して、虫歯や歯周病の最大の原因である「バイオフィルム(歯の表面についた細菌のかたまり)」や歯垢・歯石を除去していきます。
あくまで歯のクリーニングなので、ドリルなどで歯を削ることはありません。普段の歯磨きでは除去できない汚れが取れますので、爽快感を味わうことができます。バイオフィルムは約3ヶ月で再生されると言われていますので、定期的なPMTCをおすすめしています。
フッ素塗布
医院で歯に高濃度のフッ素を塗布します。フッ素を定期的に歯の表面に塗布する事で、虫歯になりにくい歯を育てていきます。十分な効果を得るためには、年に3~4回のフッ素塗布を行うことが理想です。
フッ素の3つの効果
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歯質の強化する
歯のエナメル質を硬くすることで、虫歯の原因菌が作り出す酸に強い歯を作っていきます。
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再石灰化作用を助ける
酸で溶けてしまった虫歯になりかけた部分をもとに戻す、唾液の再石灰化作用を助けます。
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虫歯原因菌の活動を抑える
虫歯の原因菌の活動を抑えて、歯を溶かす酸が作り出される量を抑制することができます。
クリーニング
クリーニング(スケーリング)は
なぜ大事か
虫歯や歯周病の原因の1つにプラーク(歯垢)があります。歯と歯ぐきの間や歯ぐきの境目などは、毎日きちんと磨いていても、磨き残しを完璧に防ぐことは、なかなか難しいものです。日本人成人の80%が歯周病といわれているように完璧に磨けていない方が多いのが分かるでしょう。こういった理由から、虫歯や歯周病が進行するのを防ぐために、私たち歯科衛生士が専門器具と特殊ペーストを用いて、隅々にわたり徹底したお掃除を行います。
虫歯の原因となる細菌は歯の表面に“細菌バイオフィルム”と呼ばれる薄い膜を作り増殖していきます。ちょうどお風呂のヌルヌルと同じです。 “細菌バイオフィルム”ができてしまうと、日常生活のブラッシングで除去することは不可能となってしまいます。厄介なことに、抗菌性の薬も弾き返してしまうほどの強さをもっています。 クリーニングは“細菌バイオフィルム”を物理的に取り除くとができます。
バイオフィルムの除去
低速の回転器具により、(もちろん痛みはありません)バイオフィルムを完全に除去します。専用のラバーカップやブラシを使い歯の表面や間を清掃研磨します。また専用のフロスを使い歯の間の汚れをとる時もあります。非常にきれいで歯の表面はつるつるします。患者さん自身もとても気持ちが良いようです。
フッ素塗布(保険外1,000円+税)
クリーニングが終わったあとに、歯全体にフッ素を塗ります。歯表面がきれいになったのでフッ素が浸透しやすくなっています。フッ素を塗ったら、そのまま3分間放置します。よりフッ素を浸透させるためには、とても重要です。その後、30分間はゆすいだり、飲食はしないようにしましょう。これにより、虫歯を予防する効果がさらに高まります。
クリーニング
クリーニングは歯をきれいにするだけでなく、虫歯予防ができるのが大きな特徴です。
保険診療でのクリーニング
- 歯石除去
- 歯表面の着色除去
- 専用の器具、研磨ペーストを使い歯と歯ぐきの境目(歯肉縁下1~2MM)を研磨しバイオフィルムを徹底的に除去
※保険診療での歯石除去は3割負担で3,000円前後です。