審美歯科について
審美歯科治療とは
皆様は、審美歯科治療に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
最近ではマスコミの影響もあり、単に外観だけを気にされる方も多いように思います。
単に見た目をきれいにするだけが目的ではなく、正常な咬み合わせを作り出し、身体の機能をあるべき状態へ導く、機能美も求めなくてはいけません。また、歯にコンプレックスを持っていて「人と話し辛い」「思いきり笑えない」という悩みを解消するのも重要な役割の一つです。
ですから我々歯科医は審美歯科(エステティック)を行う場合、各々の歯や歯肉や口唇など歯の周りの軟組織がお互いに協和に調和と均衡のとれた状態に改善し、導かなければならないのです。
当院では審美歯科治療に際しては十分な治療時間をとっております。術前のカウンセリングにより要望を聞き、術後も納得いただけない場合は何度でもシェード(色)変更、形態修正をして満足いただけるような治療を受けていただきます。
セラミックスクラウン
透明感のある自然な歯を再現するには陶材焼き付け鋳造冠(メタルボンド)やセラミックスクラウンを利用する方法があります。両者ともに天然歯に近い色調を再現し時間の経過により色がくすむことはありません。また弾性率も天然歯に近いので噛み合う歯にもやさしい材料です。
メタルボンドクラウンについて
- セラミックを金属の枠組みに焼き付けて作る冠です。
- 強度があるため、咬む力の強い方でもある程度使用可能です。
- 経年的に金属が露出して歯肉との境目が黒く見えてきます。
- かぶせた周囲歯肉が金属の成分で経年的に黒くなりやすいです。
- 自然な歯の透明感が思うように出ないことがあります。
セラミックの症例
セラミッククラウンの症例
治療期間 | 1ヶ月半(通院数は歯肉漂白含め5回) |
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材質 | セラミックスクラウン |
治療内容 | 前歯のがたつき、形、色味を改善したい患者様をセラミッククラウンで 治療しました。 |
リスク・副作用 | ・個人差により、ごく稀に欠けたり壊れる可能性があります。 ・噛み合わせや歯軋りの強い方は、破折防止のためにマウスピースをおすすめすることがあります。 ・冷水痛 ・咬合痛 |
費用 | 800,000円+税〜1,040,000円+税 |
ジルコニア
ジルコニアについて
ジルコニアとは、酸化ジルコニウムを安定化させたセラミックで、宝飾品として知られるキュービックジルコニアと、結晶構造は異なりますが、ほぼ同じ成分で出来ています。強度としなやかさ、美しさを兼ね備えた、セラミックの中のセラミックとも言える歯科材料です。
ジルコニアが歯科材料として使用されるようになったのは、日本では最近のことですが、ヨーロッパやアメリカでは、その優れた強度と性質から「白いメタル」とも称され、セラミックスクラウン治療の主流になっています。歯科以外の分野では、ジルコニアはスペースシャトルの断熱保護材、高級外車、F1カーのブレーキ部分など、様々な用途に用いられています。また、医療用途としては、人工股関節の球状骨頭部などに、10年以上前から使用されてきました。
- 通常のセラミックスクラウンより透明度が高いです。
- 金属よりも硬く丈夫である。ブリッジにも使えます。
- 金属アレルギーにならないです。
- 変色しない材料です。
- 通常のセラミック処置より歯を削らずにすむ場合があります。
- 奥歯でも使用が可能です。
- 非常に硬いので除去するのが大変です。
ハイブリッド
セラミックスインレー
白い歯の治療というと前歯の治療が多いですが下の奥歯など笑った時に見える銀歯を白くしたい患者さんや金属アレルギーなので口の中に金属を入れておくことができない方もいます。
この場合保険治療でもコンポジットレジンという材料で白い歯にすることは可能ですが色調が合わせやすいという特徴をもっている反面、時間とともに色が変化していったり摩耗が激しかったり破折しやすい欠点があり奥歯、特に奥歯の隣接面の修復には使いづらいのが現状です。しかしハイブリッドセラミックスは色調が変化しづらく、セラミックスのように硬すぎず、コンポジットレジンよりも摩耗しづらく奥歯に的した材質でかつ色調も自由に選べるため審美的に優れた新しい材料です。
ハイブリッドとは
簡単に説明しますと従来のレジン(プラスチックの一種)の材料にセラミックスを加えたものでプラスチックとセラミックスの両方の特徴を持った新しい材料です。
セラミックスとの違い
両方とも色調は白い天然の歯の色となりますが、長期的な色の変化をみるとハイブリットの方がセラミックと比較すると少し変色してきます。硬さもハイブリットの方がセラミックと比較すると柔らかいです。価格は、 ハイブリットのほうが少し安いです。
ハイブリッドインレーの特徴
- 自分の歯に合わせやすい色なので、自然で目立たないです。
- 歯と同じ硬さなので、自然な噛みごこちですが割れにくいです。
- 金属アレルギーの心配がありません。
- 通常のセラミックよりも安価です。
- セラミックスに比べると耐久性に劣ります。
セラミックインスレーの特徴
- プラークが付きにくいです。
- 変色しないです。
- 歯を削る量が多いです。
- 割れやすいです。持ちの差がでやすいです。
審美歯科治療における一般的なリスクや副作用について
- 審美歯科治療としてセラミック治療を行われた場合、保険適用外となり自費治療になります。
- 治療では歯を削ることがあります。また、知覚過敏の症状が発生する可能性があります。
- 審美治療後、自発痛、咬合痛、冷温水痛を生じることがあります。
- 審美治療において、抜髄(神経治療)や抜歯が必要になることがあります。抜歯や外科処置を伴う場合、出血や腫脹を生じることがあります。
- 個人差により、ごく稀に欠けたり壊れる可能性があります。
- 事前に神経の処置(根管治療)や土台(コア)の処置が必要となることがあります。
- 咬み合わせ・歯ぎしりの強い方は、破損防止のためにマウスピースをおすすめすることがあります。